アクティビティ集を楽しむために〈ご家族や指導者のみなさまへ〉
このアクティビティ集は、小学生前後の子どもたちと楽しめるさまざまな自然体験アクティビティを紹介しています。実施する際には、対象とする子どもたちの学年やフィールドなど、それぞれの状況に応じてアレンジして実施してください。
以下が、各段階のアクティビティの特徴です。

●海辺の自然体験
活動のはじめに行うと効果的な海辺に親しむプログラム。磯だまりを観察するなど、見ること、楽しむことが中心。

●海辺で遊ぼう・海からの贈り物
自然を直接体験すること、自然を感じながら創作活動をすることで、自然や環境に対する興味を引きだします。

●海辺の百科事典
観察や体験をさらに増幅させる「図鑑」。調べ学習に、事前学習、復習に最適。
海辺の自然体験プログラムを実施する際に、参考になるアクティビティを紹介しています。24種類のアクティビティは海辺の自然を感じたり、海辺を体感し、表現したりするのに役立ちます。
海辺の自然学校プログラムを実施する際に
自然体験を一緒に楽しむために
●危険予知と自己回避
自然体験活動は、野外活動という性格上、自然から得る感動も大きいとともに、様々な危険をはらんでいます。特に海辺の自然学校プログラムでは、フィールドが海辺であることから充分に注意しなければならないこともあります。
安全対策は、『危ない』からと子どもの行動を制御するよりも、あらかじめ危険を予測して、危険をなくす、あるいは緩和する方向で考えましょう。同時に、万が一の対策を講じ、スタッフとの打ち合わせを徹底しましょう。
子どもに対しても、どこに危険が潜んでいるかを伝え、自己回避の考え方を伝えましょう。

●フィールドマナーを守ろう
自然体験の実施は、少なからず自然環境にインパクトを与えてしまいます。良い自然体験を持続的に実施できるように、正しい自然とのつきあい方を伝えることも大切です。
・ゴミを捨てない (フィールドにゴミが落ちていたら拾って帰ろう!)
・生きものをむやみに傷つけない
・立ち入り禁止の場所に入らない

●服装について
1,長そで、長ズボン、帽子などの陽の力や紫外線から身を守る必要性があります。
2,長靴、濡れても良い服装、合羽など、水場であることを念頭に入れる必要があります。
海辺の自然学校プログラムを実施する際に
活動前の注意点
●下見の方法
□アクティビティを行う場所の自然の確認(浜辺、雑木林、広場、動植物、静けさなど)
□コースの確認(集合場所、アクティビティ実施場所、(トイレ)休憩場所、解散場所)
□危険個所の確認(交通事故、危険な動植物、迷いそうな道、崖 、磯場など)
□トイレの場所確認(便器の数、トイレットペーパーの有無)
□タイムテーブルとの照合(子どもの歩行速度を予想して、アクティビティにかかる時間を読む)
□現地への行き方(使用する交通手段、必要経費、道順、危険個所)
□雨天時の対応(決行・延期・中止・途中で降ってきたときの逃げ場所)
□救急時の対応(救急病院の連絡先、行き方、連絡手段<公衆電話の場所・携帯の有無>)
□フィールド使用の手続き(管理事務所などへの申請、他団体、他行事とのバッティングを確認)
海辺の自然学校プログラムを実施する際に
活動中の心構え
●チャンスを逃さない
自分の伝えたいことだけを重視するのでなく、思いがけない自然現象や子どもの発見を大切にしましょう。

●一緒になって楽しむ
指導者自身が楽しんでいないと、子どもへの言葉が表面的になってしまいます。
自然の中で子どもと一緒に楽しむことを忘れないようにしましょう。

●説明は短く
長い話は、子どもの集中力を奪います。結論を先に話して、説明を補足していきましょう。
ルール解説は要点をまとめて話しましょう。
ふりかえりでは、以下のステップを踏むことが大切です。

思い出す → 表現する → 分かちあう
・思い出す作業では、子どもに思い出す時間を充分に与えること。 子どもが自然体験の時を思い出せる言葉がけを意識してください。
・表現する作業では、子どもの気づきを否定しないこと。 一人ひとりの良さを強調してあげることを大切にしてあげてください。 そして、わかちあいの段階では、ひとりの子どもの気づきを、 全員の共通認識として広げられる言葉を返してあげましょう。